言葉のいらない時間


最近、韓国の梨泰院クラス(イテウォンクラス)というドラマを観ました。

〜あらすじ〜
前科者となった青年が、ソウル・梨泰院(イテウォン)を舞台に仲間と共に巨大飲食企業の「長家(チャンガ)」に復讐と下剋上を挑むストーリー

2020年の放送開始当時、すごく面白いんだよ!と友人から勧められたものの、なんとなく観ないまま時が過ぎ、先日ようやく鑑賞できました。

第4話に、ドラマ序盤の中でも特に印象的だと感じた場面があって。

ヒロインのチョ・イソが、主人公セロイの腕に残る傷跡を目にするシーン。

セロイの体には、無数の傷跡が残り、それらとともに彼が味わった苦しみや孤独、絶望の深さに思いを馳せ、彼女は涙を流します。

『私はこの人を愛している。』
『私がこの人を幸せにしたい。』
『この人を苦しめる、すべての人間をぶっ潰してやる。』

ソシオパスと診断され、他人の痛みに共感できず、常に周囲と摩擦を繰り返してきた彼女が、生まれて初めて他者の痛みを自分のことのように感じ、『セロイへの愛』を自覚する決定的な場面。

見ていてとっても心を動かされたのですが、同時に、『なんだか心情説明のセリフが多いなあ』と感じる自分がいたんですよね。※上に書いたセリフは、主旨を要約したものです。

もっと言葉を削ぎ落として、視線や手の動き、間だけで感情を滲ませる方が素敵じゃない?って。

気になって調べてみると、最近の映像作品は、『タイパ思考』、『倍速・ながら見』を前提とした設計が増えているそうですね。

画面を見なくても、音だけでストーリーが追えるよう感情もセリフで説明することで、話が分かりやすくなり、結果ヒットに繋がるんだとか。

常に情報が溢れている現代では、『分かりやすい』って、すごく安心することなんでしょうね。

個人的には、セリフに頼らず、演者の繊細な演技をもとに人物の感情を描き出そうとする作品の方が好きだなと感じました。



この嗜好は、自分のプレイにもよく現れているなと最近気がつきました。


薄暗く、無音の部屋に響くかすかな息づかい。

言葉を交わさず、目線をあわせるだけで相手の感情を推し量る時間。


改めて、私はそんな時間が好きなんだと感じました。


紳士の皆様は、どんな時間がお好きですか?



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